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【医師へのあこがれ】その51。国家試験前夜

医師へのあこがれ
2011.11.15.火曜日
医師へのあこがれ | 2011.11.15.火曜日

10歳の時に医師にあこがれ、1年間浪人して石にかじりつく思いで勉強し、医学部に合格し、ついに夢を現実にする医師国家試験の日がやってきました。
試験会場は金沢でした。金沢工業大学だったと思います。福井から前日までに金沢入りして、学生には贅沢ですがひとり一部屋でホテルは予約kされていました。
大学の後輩達も同じホテルに陣取って、最後の最後まで情報収集にあたってくれました。全国の医師国家試験対策連絡会のようなものがあり、FAXで予想問題やいろいろな情報が送られてきました。
昔は国家試験の問題を作った先生が、激励と称して自分の大学の後輩達が宿泊するホテルに出向き、具体的にはその内容を伝えることができなくても、抽象的な表現で、ついうっかり?漏らしてしまうことがあったようです。
たとえば”富士山麓”では、最近”恙虫病”が見つかったらしいよとか、そのようなデマのような情報が全国から送られてきます。そのネタを後輩達は国家試験を明日に控えた先輩達のために、人数分コピーして各部屋に徹夜で配ってくれました。
信憑性の高い情報がたくさん流れてくる訳ではないので、私は後輩達の優しさに感謝しつつ、早々に床に入りました。
翌朝、バスでテスト会場まで全員で移動したように記憶しています。試験会場は、大講義室で200人はゆうに収容出来そうな規模でした。
近くで話している女性ふたりの会話が聞こえました。”あなたは今年ここで受けるの?”。一瞬聞き返しそうになりました。このふたりは何回国家試験を受験しているのだろう?と。しかし、ふたりのこのユーモアな会話ですこし緊張がとけました。
時間になり、試験官が入場してきました。講堂全体の空気が一瞬で変化しました。今までリラックスしているように見えたベテランさん達も表情が神妙になっていました。いよいよ本番が始まろうとしていました。
北陸の遅い春もすでに4月となり雪解けの名残はありませんでした。そして、私には確実に新緑の息吹が聞こえていました。
(つづく)

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